弁護士林大佑のブログ(千葉弁護士会)

 千葉県流山市で弁護士をしております弁護士林大佑のブログです。交通事故を得意としています(https://hayashi-lawoffice.com/)

交通事故治療でのMRI検査 その2

 こんにちは。

 

 秋葉原御茶ノ水で交通事故事件に奮闘する弁護士の林です。

 御茶ノ水・秋葉原の弁護士による法律相談【交通事故】 | 飯沼・林法律事務所

 

 さて、今日のテーマはMRI検査についての続きです。

 

 前回、大きな怪我が無い限り、MRI検査を受けることは少ないと書きました。

 では、MRI検査を受ける意味は無いのでしょうか?実は、大きな意味があることも少なくありません。

 

 例えば3ヶ月や6ヶ月程度治療を受けているけど、一向に良くならない、痛みや痺れが軽減しないということがあります。医師の方でも「数ヶ月治療を続けても良くならないのはおかしい」ということで、MRI検査を受けるようを薦めることがあります。

 

 そうしてMRI撮影をすると、異常が見つかることがあります。レントゲン検査では骨折の有無など大まかなことしか分からないので、MRI検査によって靭帯の損傷などが初めて分かることがあります。

 

 しかし、事故から3ヶ月や6ヶ月が経ってから何らかの異常が見つかったとしても、保険会社や後遺障害の有無を審査する自賠責調査事務所から、「事故から数ヶ月経ってからの発見されたのだから、その異常は事故とは無関係ではないか?」と指摘されてしまうことがあります。つまり事故から数ヶ月が経過して異常が発見されたとしても、事故と関係無いと判断されてしまうリスクがあるのです。

 

 では、どうすれば良いか?これは出来るだけ早い時期にMRI検査を受けるしかありません。例えば、1ヶ月程度治療を続けても症状の改善が見られない場合は、主治医の先生に申し出て、MRI撮影をした方が良いと思います。なぜなら1ヶ月治療を続けても変化が無ければ、何らかの異常が隠れている可能性があるからです。

 

 その上で、何か異常が発見されれば今後の損害賠償に向けて有力な手掛かりとなります。逆に異常が見つからなければ今の治療を続けるという方針が固まると思います。

 

 今回はMRIのお話でした。

 

 それでは!

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交通事故治療でのMRI検査 その1

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 秋葉原御茶ノ水で交通事故事件に奮闘する弁護士の林です。

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 さて、今日のテーマはMRI検査についてです。

 

 交通事故で整形外科に行くとほぼ必ずレントゲン検査を受けます。これに対してMRI検査を受けることは殆どありません。これはなぜでしょうか?MRI検査は受けた方が良いのでしょうか?

 

 そもそもMRIは強力な磁石の力によってレントゲンでは診ることの出来ない脳や血管など骨以外を診ることの出来る検査機械です。整形外科の領域ですと、椎間板ヘルニアなどがよく分かります(実は私もヘルニア持ちです)。

 

 交通事故治療は主に整形外科の領域ですから、MRIをたくさん撮るのでは?と思われがちですが、実は一般的な打撲・捻挫の交通事故においては、殆どMRI検査が実施されることはありません。

 

 この理由を現役の整形外科医師に尋ねたことがあります。

 回答を要約すると、「レントゲン検査をすれば骨折の有無が分かる。骨折が無い打撲捻挫についてはMRI検査をするまでもなく、痛みや痺れの治療をすれば充分である。頭部外傷など非常に重い怪我以外は、MRI検査をする必要が無い」というものでした。

 つまり軽度の打撲・捻挫程度の怪我では、わざわざMRI検査という医療資源を投じる必要が無いのです。

 

 では、骨折の無い打撲・捻挫の場合、本当にMRI検査の必要は無いのでしょうか?

 「必要ありません」という結論だったら、私がこの記事を書いている意味がありません。

 

 実は「必要ある」のです!その詳しい理由は次回に書きたいと思います。

 

 それでは!

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新年度の御挨拶

 こんにちは。

 

 秋葉原御茶ノ水で交通事故事件に奮闘する弁護士の林です。

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 4月2日となり、新年度となりました。昨年はたくさんの方にお世話になりましたが、新年度も引き続きよろしくお願い致します。

 

 さて、一般には「4月が新年度の始まり」とされていますが、弁護士は12月中旬に1年間の司法修習(医師で言うインターンのようなものです)を終え、12月後半に弁護士登録されます。つまり多くの弁護士は、12月中旬に司法修習が終了、12月後半に弁護士になるのです。

 

 私もそうで、12月末から弁護士として働き始めていました。ですから、弁護士にとっての年度末とは12月、年度初めは1月のイメージがあります。

 弁護士になって1年目の4月は、裁判へ出席したり、相手方とタフな交渉を繰り広げたりと、見よう見まねの中、早く一人前になりたい気持ちでいっぱいでした。

 今もその気持とは変わらず、日々精進の毎日です。

 

 それでは!

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私見「交通事故に詳しい弁護士」とは? その1

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 秋葉原御茶ノ水で交通事故事件に奮闘する弁護士の林です。

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 さて,今日のテーマは、「交通事故に詳しい弁護士」について私見を書いてみたいと思います。

 

 医師は、整形外科や脳外科、循環器科と様々な専門分野ごとに分かれています。私達弁護士もそれぞれ得意分野や専門分野があります。

 

 弁護士の場合、医師ほど明確に区別されていないかもしれません。いわゆる「街弁」と言うえば、法律問題を何でも扱う何でも屋さんのイメージが強いです。医師で言うと、内科のイメージでしょうか?

 

 私自身も交通事故を得意分野としていますが、時には遺言書を作成をしたり、相続問題を扱ったり、債権回収や契約トラブルも扱ったりします。

 

 ただ、一般の方から見れば、やはりその分野に詳しい専門家に依頼したいと思います。法律トラブルなんで一生に一回くらいしか発生しないでしょうから、どうせ依頼するならその分野について詳しい専門家の弁護士に依頼したいでしょう。

 誰でも大病をした時に、風邪の時にかかる町医者には行かず、大学病院や専門病院を探すのと同じ心境です。

 

 では、「交通事故に詳しい弁護士」はどのように探せばいいのでしょうか?どのように見分ければいいのでしょうか?

 特に最近は交通事故の取扱を盛んに宣伝する法律事務所がたくさんあります。数多あるこれら法律事務所から、本当に「交通事故に詳しい弁護士」を探す方法、これについての私見を述べたいと思います。

 

 

 長くなってしまったので、具体的な話は次回に書きたいと思います。

 

 それでは!

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自動車の修理 塗装について2

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 秋葉原御茶ノ水で交通事故事件に奮闘する弁護士の林です。

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 さて,今日のテーマは、「自動車の修理 塗装について2」です。

 

 前回述べた通り、修理のために自動車メーカーから取り寄せたパーツには、何の色も塗られていません。

 そこで、まずは修理する車のボディーと同じ色を作り出すため、何種類もある塗装剤を混ぜ合わせていきます。この混ぜ合わせ方ですが、ちゃんと各自動車メーカーから各色のレシピ(各色をどれくらいの割合で混ぜるか)が公開されています。

 

 ちなみに、この塗装剤を希釈するのにシンナーを使います。

 塗装の現場を実際に見学したことがあるのですが、一斗缶にたっぷりとシンナーが入っており、このシンナーと塗装剤を混ぜ合わせて、それを吹き付けるのです。純度100%のシンナーを吹き付けるので、塗装エリア全体に物凄く濃いシンナーの匂いが立ち込めます。

 塗装の職人の方は大変だなと思いました。

 

 さて、こうしてレシピ通りに作った塗装剤と希釈剤のシンナーを混ぜ合わせものを、エアスプレーで吹き付けていきます。ムラ無く吹き付けるための手首の動きが、まさに職人技でした。

 

 ちなみに自動車の修理に詳しい方だと「塗装のぼかし」についてご存知の方がいらっしゃると思います。修理した箇所は新しいパーツと新しい塗装でピカピカになりますが、それ以外のパーツは古いままですから、色がくっきりと分かれてしまうかもしれません。これを防ぐために、新しく塗装したパーツと古いパーツとの境目をぼかす方法が「ぼかし」と言うのです。

 

 この「ぼかし」ですが、特別な技法があるわけではなく、塗装する前の時点で、新しいパーツの周辺に「ぼかし剤」という専用の薬品を吹き付けるだけです。このぼかし剤を吹き付けてから塗装剤を吹き付けると、塗装剤の1つ1つのダマがぼかし剤によって溶けて馴染みます。

 そうすると、新しいパーツと古いパーツの境目が、ぼかし剤によって溶けた塗装材のおかげで程良く馴染むというわけなのです。生で見たのですが、新しく塗ったパーツと古い元々のパーツは全く区別が付きませんでした。

 

 マニアックな話題でしたが、塗装についての説明は以上です。

 次回は、また交通事故の知識について書こうと思います。

 

 それでは!

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自動車の修理 塗装について1

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 秋葉原御茶ノ水で交通事故事件に奮闘する弁護士の林です。

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 さて,今日のテーマは自動車の修理です。その中でも「塗装」についてお話ししたいと思います。

 

 車が壊れると,壊れた部分のパーツを取り寄せて修理することになります。

 このパーツは自動車メーカーから送られてきますが,塗装はされていません。部品の素材の色のままで送られてきます。つまり,樹脂製のパーツなら樹脂の色のまま,金属製のパーツならその金属の色のまま送られてきます。

 

 なぜなら自動車のボディーカラーは非常に多岐にわたるので,その色ごとにパーツを用意するのは非常に大変です。同じ白色でも,トヨタの白,日産の白,ホンダの白というように非常にたくさんの色があります。そして同じトヨタの白の中でも「・・・パールホワイト」「クリスタル・・・ホワイト」などなど,たくさんの白があるのです。

 

 ですからパーツは無地のまま送られてきて,各工場で色を塗ります。これが「塗装」なのです。

 

 実際に,自動車の塗装作業を見学したことがありました。

 これについては,また明日書きます。

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交通事故に遭ったら早目に病院へ!

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 秋葉原御茶ノ水で交通事故事件に奮闘する弁護士の林です。

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 さて、交通事故に遭うと、多くの方は当日か次の日には病院へ行きます。行き先は近所の整形外科ということが多いです。

 

 ただ、中には事故から10日や2週間が経過してから病院へ行く方もいらっしゃいます。この場合だと、後になって「事故とは関係が無いのではないか?」と疑われてしまう可能性があります。

 

 つまり、事故に遭うと痛みや痺れなどの症状は、事故直後や遅くとも翌日頃から現れると考えられています。そうすると、事故から何日も経って病院へ行ったとしても、「事故以外の原因があるのでは?」と後になって言われてしまう可能性があるのです。

 もし「事故以外の原因がある」ということで、事故との関係が否定されてしまえば、何も賠償されないことになり、その影響は甚大です。

 

 自賠責調査事務所の仕事をされていた医師とお話する機会がありましたが、事故から2週間以上経ってから病院へ行く場合は、後遺障害が認められにくいということを仰っていました。 

 

 事故に遭うと、どうしても動揺したり緊張したりと痛みや痺れに気付かないこともあります。また、仕事に忙しくて病院へ行く時間が取れないということもあります。

 

 しかし、事故に遭い症状を感じたら一刻も早く病院へ行くことが肝心なのです。

 

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自動車の修理 フレーム修正とは2

 こんにちは。

 

 秋葉原御茶ノ水で交通事故事件に奮闘する弁護士の林です。

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 フレーム修正とは、自動車の修理方法の1つに過ぎません。

 

 しかし、交通事故の損害賠償の観点から「フレーム修正」という修理を見ると、また一味違った見方になります。

 

 それは「修理にフレーム修正が必要=事故の衝撃が軽くはなかった」ということです。つまり、事故の衝撃が大きく、怪我が軽くはないことを判断する1つの材料となります。

 

 例えば、追突事故に遭ったとしても、渋滞時のクリープ現象による追突のように、衝撃が軽いこともあります。この場合は、車のバンパーが傷付くくらいの非常に軽い程度で終わります。車に乗っている人の実感としても、グラッと車が揺れた程度だと思います。

 

 しかし、ノーブレーキで追突されたような場合は、車の後ろが大きく凹み、車後部のフレームが歪んでしまいます。修理費としても50万円以上になることもあります。

 

 この場合、車を修理することとなればフレーム修正機に掛けられますが、車の中の人の衝撃も大きなものとなります。当然、いわゆるムチウチ症の程度も軽いものではないでしょうし、腰などに大きな打撲痕が出来ることもあります。

 

 自動車の修理が修理される場合、修理の過程が写真撮影されますが、フレーム修正機に掛けられている写真を見ると、「ああ、やっぱりこの事故は軽くないな」と思います。

 

 このように修理方法は、事故の衝撃を判断する1つの手掛かりになるわけです。

 

 次は、自動車の塗装について、書いていこうと思います。

 

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自動車の修理 フレーム修正とは1

 こんにちは。

 

 秋葉原御茶ノ水で交通事故事件に奮闘する弁護士の林です。

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 交通事故が得意です」と言いながら、交通事故に関する記事を1つも書いていないので、今日は交通事故について書きたいと思います。

 

 テーマは「自動車の修理」についてです。

 ちなみに私は自動車整備士でもない単なる弁護士なので、お手柔らかにお願いします。

 

 さて、交通事故によって自動車が壊れると、自動車の壊れ具合によって、様々な修理方法が登場します。

 

 ブログタイトルのフレーム修正とは、自動車の骨格であるフレームが歪んだ場合に、その歪みを治すことを言います。

 

 車は、人間に例えると骨にあたるフレームと、皮膚にあたる板金に分かれます。

 人間が骨折した時は添え木を当てて安静にしますが、フレームが歪んだ車に添え木を当てても治らないので、専用の機械が必要になります。

 

 この専用機械が「フレーム修正機」というものです。

 様々なタイプがありますが、最も本格的なものは、車をしっかり固定する巨大なフレームと、床に敷かれた金属のレールになります。

 車が動かないよう巨大フレームにしっかり固定すると、車の引っ張りたい部分に頑丈そうな太い鎖を巻きつけます(プロレスラーがギミックで使うような太い鎖です)。

 今度は、その鎖を、床の金属レールにしっかりと固定した巻取り機に固定します。

 こうして鎖を巻き取れば、事故によって歪んだフレームが、引っ張られて元に戻るわけです。原理としては非常に単純ですが、引っ張る力は1トンと言われており、装置も大掛かりなので、近くで見ているとなかなか迫力があります。

 

 ちなみに、金属とは大変不思議で、引っ張られて元の位置に戻ったとしても、曲がってた位置に戻ろうとするそうです。そのため、ピッタリと元の位置に戻すのに、少し強めに引っ張るなど職人技が要求されるのです。

 

 まだまだ語りたいことがあるので、続きはまた明日書こうと思います。

 

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弁護士の日常その1

 こんにちは。

 

 秋葉原御茶ノ水で交通事故事件に奮闘する弁護士の林です。

 御茶ノ水・秋葉原の弁護士による法律相談【交通事故】 | 飯沼・林法律事務所

 

 こんなブログでもアクセスがあるので、驚いています。見てくださっている方、ありがとうございます。

 

 さて、最近テレビドラマでは「弁護士モノ」が流行っています。今でも弁護士のイメージとしては、「ビシッとスーツを着て、丸の内辺りの高層ビルで打合せをしたり、裁判所でズバッと相手をやっつけたり!」とのイメージがあるのかもしれません。

 

 しかし、一般の弁護士の日常は、地味です。例えば、弁護士の仕事の中で、恐らく最も大きな割合を占めるもの、それは「書面作成」です。

 

 弁護士の仕事には書面が欠かせません。依頼者さんとの委任契約書、依頼者さんへの経過報告、相手方さんへこちらの主張を伝える書面、裁判を提起する時は訴状、裁判でやり取りする準備書面、法テラスや銀行、保険会社とやり取りをする時も書面ですし、もう書面書面書面書面・・・と書面だらけ。

 

 まるで週刊連載を何本も抱える作家のように来る日も来る日もパソコンと向かい合って書面を書いています。それが弁護士の日常です。

 

 それにしても、なぜか弁護士は「書面作成」のことを「起案」と言います。私はこの言い方が好きではないので「書面作成」と言いますが、少数派ですね・・・。

 

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